地方で一番、多様性のある会社をつくりたい

三条市にある株式会社プラスワイズは、農業用品のECサイトをはじめ、食品ブランド開発、ギフトブランド開発など、様々な事業を手がけている企業です。分社化した子会社では女性向けのガーデニングファッションECや海外貿易などもおこなっています。いくつもの分野で事業を展開している企業、というと、なんとなく大規模な企業をイメージする方も多いのではないでしょうか。

株式会社プラスワイズは2012年に設立、どちらかといえば企業としての歴史はまだ短く、いわゆる「ベンチャー企業」に定義される企業です。
ですが、元々は1967年に創立された、農業資材の卸販売を行う株式会社中川商店に起源があります。ECサイト運営を行う企業として独立してからの年月は短いですが、農業に関わってきた歴史は長く、ノウハウや知識、そして人脈も広い、三条の地に根付いた企業です。
独立から急成長を遂げ、更なる歩みを進めていこうと日々事業開発に力を注いでいます。

そんな株式会社プラスワイズの原点である、農業用品のECサイト。今回はその運営を担当している、新卒入社2年目の髙橋 晃大さんに、お仕事内容、そしてプラスワイズの魅力や成長の秘密をうかがっていきます。

自分の仕事がダイレクトに結果に結びつく

髙橋さんは現在、農業用品のECサイト運営を中心に、広報、採用に関してもお仕事もされているそうです。まずは、具体的な業務内容をお聞きしました。

髙橋さん
「農業用品のECサイト関連ですと、現在弊社では『楽天』『Amazon』『Yahoo!』内のストアと『自社ECサイト』の運営をしており、私が担当しているのが『自社ECサイト』です。そこでの管理運営ですが、お客様から届いたメールや電話への対応、商品画像の編集やアップロード、広告バナーの作成や掲載、あとはシステムがうまく作動しているかといったチェックも行なっています。広報部分では、自社ECサイト内にて使用する装飾画像や商品PR用の広告画像の作成、サイト内の商品まとめページの作成をおこなっています。サイト運営に関しては、SEO対策を通じてサイトの閲覧数と購入数を上げることを目標としていますね。他にもSNSへ掲載するコンテンツにも関わっています。弊社の社長が運営するTikTokへの出演、三条市の他団体が運営するYouTubeチャンネルへの出演などを通して、会社の認知を広める活動を行っています。採用部分ですと、新卒採用候補者向けの会社説明会やWEBインターンシップ運営の業務に、一部携わっています。会社紹介の動画を作成したこともありますね。」

多種多様な業務内容を行なっているように感じられます。新卒で入社して２年目とのことですが、入社当時からこのボリュームだったのでしょうか？

髙橋さん
「いや、最初はこの中でもほんの一部だけでした。自分が出来る事をどんどん広げていった結果、この様になった感じですね。」

「私は新潟大学で農業について勉強していました。ですので、農業についてはそれなりの知識はありました。また、趣味がPCを触ることだったので、画像編集やHTMLなど、PC関係は得意な方ではありました。ただ、ECサイト運営というのは初めての経験でしたね。」

現在、農業用品の自社ECサイト運営を主に行なっているのは、髙橋さんと髙橋さんの上司にあたる方の２名だそうです。髙橋さんがサイト運営を進めていく方向性を決めて、困った点や疑問点は上司に相談。上司とは情報共有を密にとっているものの、髙橋さんが中心となってどんどん進めていっているという状況だそうです。

髙橋さん
「ECサイト運営はダイレクトに結果が分かるんですよ。自分が編集、掲載した画像の商品が売れた個数や、記事の閲覧数など、お客様にどれだけ商品を魅力的に、分かりやすく伝えられたか、が数字でパッと出てきます。それが自分にとってのやりがいにもなっています。」

髙橋さんの業務は、ただ画像やバナー、広告を掲載するだけの作業ではありません。ECサイトでは、「売れる」と思った商品を取り扱っていますが、それらが少しでも多くの人の目に触れるように、売れるように掲載する仕事です。
他の業務である、SNSやネット広告も同様です。どれだけ反響があるか、反響が生まれるためにはどうしたらよいのか考え、作成や掲載を行っています。まさにマーケティング業務です。

髙橋さん
「結果が明確なのは、はっきりしていて良い点だと思っています。ですが、常に新しい見せ方や新しい媒体が出てくるので、常にネットワークを張り巡らせて、情報収集を怠らないようにしないといけない部分もあります。そこがなかなか大変ですね。」

色々な事を行なっている髙橋さんですが、１日の流れはどういったものでしょうか。

髙橋さん
「その日その日でやる事は大きく違うのですが、基本的には常にデスクワークであることは間違いありません。会社は8時30分に始業し、昼休憩があって、17時30分に終業です。始業から30分程はメール対応をし、それから1日の業務に取り掛かります。繁忙期は、やはり農業が忙しくなる種まきの春と収穫の秋の時期です。秋が来る前に秋用の広告バナーや商品を準備する必要があります。季節に合わせて事前に計画をたてて、仕事を進めていくといった形です。」

決まったやり方があるのではなく、商品がより多く売れるために、自ら考え、日々業務を行なっていっているという髙橋さん。まさに運営を任されているといった環境にあります。

髙橋さん
「もちろん最初は不安もありました。自分に出来るのかな・・・と。しかし、画像編集が出来る、あれも出来る、これも出来る、と拾い集めていった結果、今はこれだけの仕事を自分の裁量で進めさせてもらっている状況です。もちろん上司とは相談をしたり、指針を決めたりとやり取りがあっての事です。」

自主性の必要な業務に感じますが、髙橋さんはこの業務はどんな人が向いていると思いますか？

髙橋さん
「未経験でも日々、勉強していけば大丈夫だと思いますが、やっぱり自分で計画立てて行動できる人じゃないと難しいかと思います。後はコミュニケーションをしっかりとっていけることですね。今は上司とのやりとりが多いですけれど、他の部署の方ともやりとりはあります。一人一人に対し、しっかりとコミュニケーションをとれることは大切ですね。」

プラスワイズはワンフロアで様々な部署、事業の方が働いています。働いていらっしゃる方々の雰囲気はいかがでしょうか。

髙橋さん
「上司はとても相談しやすいです。きっと上司の方でも、そんな環境作りを意識してくれているんだろうな、と思うのですが、おかげで色々と話がしやすく、とても頼りにしています。他の社員の皆さんもとても和やかです。わざとらしい明るさではなく、穏やかな感じですね。ただ、ミーティングでは白熱した意見が飛び交うこともあります。仕事に対して皆が真剣に取り組んでいるからこそだと感じています。」

責任感、そして自主性が必要となってくる髙橋さんの業務。日々決まった事をこなす形ではないため、自由に配分をとりながら仕事を進める事が出来るのも特徴です。
その点は、髙橋さんにとって入社当時からの会社の魅力の１つでもあるそうです。

社員が輝ける場所

髙橋さんの出身は新潟県南魚沼市。全国でも有数のお米の生産地であり、ご両親も農家を営まれていたそうです。農業が身近な存在であったといいますが、将来、自分が農業の仕事をするのかどうかは、学生の頃はあまり考えていなかったそうです。ただ、身近で農業の色々な側面を見て育ってきました。それを踏まえて、大学は農業が学べる分野に進む事を決めたそうです。就職活動時も農業に関した仕事に就くかどうか、明確に決めてはいなかったそうです。そもそも、県内では農業関連の就職先は数も限られているため、色々な企業を視野に入れていました。

そんな中、プラスワイズとの出会いがありました。
きっかけはwisdomが開催する学生と企業の座談会イベント。イベント前に聞いていた、「農業について勉強している」「PCに関する知識やスキルを持っている」という髙橋さんの個性や性格を踏まえ、プラスワイズで社長を務める中川さんに紹介したことから話が進んでいきました。

髙橋さん
「最初は『こういう人が来るから、ちょっと話をしに来てみない？』といった感じでした。まさかそこで社長と1対1で話をして、就職に繋がるとは思ってもいませんでした。」

中川社長と色々な話をした結果、「会社に体験入社しに来てみない？」と声を掛けてくださったそうです。農業やPCの知識を活かせるプラスワイズに興味を持った髙橋さんは、その流れから体験入社に参加、そして採用となりました。

髙橋さん
「体験入社１ヶ月間で、週に2回出社していました。その間に課題を与えられます。私の時は、会社の過去の売上データを見て、どう工夫したら売上が伸びるかといった内容でした。最終日までに考えてきて、最後にプレゼンテーションをしました。」

プラスワイズでは採用にあたって、長期間の体験入社やインターンシップを設けています。地方では珍しい採用過程ですが、そこにはプラスワイズならではの方針が見えました。

髙橋さん
「自分もそうですが、皆さん自分の得意なこと、やりたい事を活かして進んでいます。会社が色々な新事業にチャレンジしていくのも、誰かが『これだ』と決めたこと、に実直に真剣に向き合っていっているからこそだと思います。」

プラスワイズの食品ブランド開発では、三条市の果実を使ったドライフルーツやナッツ菓子、「燕三条鉄シリーズ」などの開発、販売を行っています。また、今後も新たな食品ブランド開発を進めていく予定です。

髙橋さん
「商品の仕入れ、新商品の開発、新事業展開、それぞれ担当の方達が頑張っています。新しい事にチャレンジしていて、常に躍進しているように見えますが、失敗する事もあります。でも会社はそれで終わりにはせず、しっかりとサポートして応援してくれるんです。だから皆さん、これだと思ったことに、真っ直ぐ諦めずに進む事が出来ています。見ているとスピード感もあり、そこはとても大事だと思いますね。」

個々の特徴や意欲を活かし、その社員が輝ける場所にしていく。そうする事で社員にも会社自体にも勢いが生まれる。プラスワイズでは、そのための人材を探し続けてきました。

髙橋さん
「今後は、農業用品ECを幅広い世代のお客様に利用して頂けるような運営を進めつつ、自社ブランド製品の開発と海外輸出に力を入れていこうとしています。意欲があって英語を活かしたいという方もこの場所で輝けると思います。」

三条市から世界へ、インターネットを通じて世界へ視野を広げていくプラスワイズ。とはいえ、地元である三条市、新潟県を盛り上げ地域に貢献したいという想いは強く、商品開発や取り扱う商品にも想いが表れています。

髙橋さん
「対面販売の会社ではなく、地域の人と直接の関わりが少ないため、馴染みにくさもあります。ですので、自社は三条市の魅了を、率先して発信している企業なんだ、と地元の人に知ってもらう努力を今後はしていけたらなと思っています。私自身も今住んでいますが、三条市好きです。」

三条市という魅了溢れる街の元で、社員と共に輝き躍進していく株式会社プラスワイズ。地方で最も多様性のある会社を目指し、これからも飛躍していくであろうその姿に、目が離せない企業である事が分かりました。